「孫休暇」について

2025年3月31日

 今回のコラムは、「孫休暇」について取り上げたいと思います。

ニュース報道

先日、以下のようなニュースが報じられました。
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● 再雇用制度を改定、正社員と同水準の報酬制度や「孫休暇」の導入 / タカラトミー
タカラトミーは3月28日、再雇用人事制度の改定とあわせて、「孫休暇」の導入を発表しました。再雇用された嘱託社員のさらなる活躍を支援するため、定年までに培った専門性や実績に応じて等級を決定する「等級制度」、現役社員と同様に業績・行動・スキル評価を行う「評価制度」、さらに正社員と同水準の報酬体系を整備する「報酬制度」の3つの制度を導入するとのことです。
これにより、現在61歳以上の再雇用社員の平均年収は約70%の引き上げが見込まれます。また、新たに導入される「孫休暇」は、祖父母となる社員が孫の誕生時の立ち会いや世話のために利用できる特別有給休暇(2労働日)です。
出典:再雇用人事制度の改定について(株式会社タカラトミー)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7867/ir_material1/247831/00.pdf
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最近では、自治体や民間企業を問わず、「孫休暇」を導入する動きが徐々に広がってきているように感じます。

孫休暇とは?

そもそも「孫休暇」とは何でしょうか。
「孫休暇」は法律で定められた休暇ではなく、「法定外休暇」に分類されるため、明確な定義は存在しません。あえて整理すると、「祖父母が孫の育児支援のために取得できる特別休暇」といえるでしょう。
当該休暇は「特別休暇」の一種であるため、日数・期間・有給か無給かといった具体的な条件は、各法人の裁量に委ねられています。

導入のメリット

  1. 働く祖父母世代の離職率低下
    孫の世話を理由に退職を考えたり、実際に退職したというケースがある中、「孫休暇」を制度化することで、休みを取りやすくなり、貴重な人材の離職防止につながります。
  2. 子育て世代の負担軽減
    共働き世帯が増加している現代において、夫婦だけでの育児は大きな負担となることがあります。祖父母が「孫休暇」を取得できるようになれば、有給休暇よりも気兼ねなく育児支援ができるようになり、子育て世代のサポートにもなります。

導入事例

以下は、「孫休暇」やそれに類する制度を導入している法人の一例です。

・第一生命
 孫の誕生に際して、3日間の特別休暇(孫誕生休暇)を付与。

・九州電力
 小学校3年生までの孫1人に対し年間5日、2人の場合は10日の「孫休暇」が取得可能(時間単位での取得も可)。

・宮城県
 孫の出産予定日の8週前から1歳になるまでの間、5日間の特別休暇を付与。

・岡山県岡山市
 以下4種類の支援制度を導入:
 ① 出生前後の妊産婦のサポート(3日間)
 ② 孫の日常的なサポート(5日間/1歳まで)
 ③ 孫の病気の看護(年5日間/6歳まで)
 ④ 遠方で暮らす孫への一定期間の育児サポート(通算6か月/3歳まで)
 ※①~③は有給、④は無給。

上記はあくまで一部の例です。他にも、自治体・企業問わず導入事例が増えてきていますので、ご興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。

最後に

今回は「孫休暇」について取り上げました。現時点では、導入している法人はまだ多くないかもしれませんが、祖父母世代・子育て世代の双方にとって大きなメリットがある制度です。

ワークライフバランスを重視する社会の流れの中で、このような制度が注目されるのも自然な流れといえるでしょう。自法人における導入も、今後の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。

※本コラムは、一般的な情報提供を目的としたものです。法令や行政の指針は執筆時のものであり、改正されることがあります。また個別の事案によって適切な対応は異なります。

執筆者:特定社会保険労務士 澤田 真

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